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行動できないのはやる気がないから?
昨日はあれだけやる気満々だったのに、一晩寝て起きたら、あれ?昨日のやる気はどこに行ってしまったんだろうと悲しくなることはないですか?
私はありました。もっとやる気を出さなくては!とやる気を引き出す本を読んだり、モチベーションが上がる方法を試したりもしました。
確かに機能することもありますが、一つ大切な視点が抜けていました。
やる気だけで行動が起きるわけではない!
その行動を起こすための準備が必要なのです。
すぐに、行動できるように準備する事、コーチングでは行動をできるだけ細かく具体的に出していきます。
なぜ、具体的にすると行動が起きやすいのか?
脳の仕組みが影響しています。
人間は本来、大きな変化を嫌います。私たちは、今いる安全な場所で自分を守るために行動をします。
たとえ、それが、嫌な状況だったとしても、そこは慣れ親しんだ場所です。
太った自分、言いたいことを言えない自分、仲間がいない自分・・・など、
たとえ、そんな自分とさよならしたいと思っていても、
新しい自分、環境は未知の世界でどうなるかは分からない、危険だ!と人間は本能的に変わることよりも、たとえ、嫌な場所でも、「知っている安全な世界」を選ぶようにできています。
だから、変わりたいのなら、変えたいのなら、がらりと変えるより、
脳も気付かないくらいの小さなステップ、ベイビーステップが有効です。
それを積み重ねることで、あれ?いつの間にか、3か月前と変わったぞ!と抵抗なく、自然に変わることができるのです。
私たちの行動と脳の仕組みは大きく関係しています。
一つの事例を紹介します。(「すぐやる」菅原洋平著より)
リハビリ施設での話です。
ある患者さんは自分で食事をすることが出来ませんでした。
脳に損傷はあるものの、手も動くし、食事をする能力自体はある。
でも、食事を出されても自分では食べないのです。
職員の間では「手のかかる人」「症状の重い人」と認識されていました。
ところが、ある時、少し食事の方法を変えたら、その状況は一変し
すぐに、自分から食事をし始めるようになったのです。
さて、一体、何を変えたと思いますか?
「一品ずつテーブルに置くようにした」だけだそうです。
全てをテーブルの上に置く定食式から、コース料理のように一品ずつテーブルに置いただけ。
それだけで、自分で食べるようになったそうです。
そればかりか、入浴や身なりを整えることにも積極的になり、その患者さんはほんの数日で「手のかかる人」でなくなりました。
その人の「性格」を変えたのではなく「脳に入る情報」を変えたのです。
「お皿の数=情報量」を減らしました。
それだけで、脳は「すぐやる」モードに変わります。
的確に体に指示が出せるようになり、実際の行動が変化したのです。
これをコーチング的に応用すると
頑張ります!で終わるのではなく
何を、いつ、誰と、どうする?
それがやれたかどうかをどうやって確認する?
と、話して終わる、大切なのは
どこまで、余分の情報量無く、すぐやれる状態まで具体的に語ることができるか?
(チャンクダウンと言います。)
この時間をしっかり取ることで、脳のすぐやるスイッチをオンにすることができます。
出来ないのは、決してやる気の問題だけではないのです!
例えば、「朝、ジョギングを始める」だったら
夜のうちに、着替えを近くにおいて置き、靴も玄関に置いておくという行動計画まで立てる。
「夜に英語の勉強をする」なら、勉強方法、使うテキスト、までを決める。
明日のどの時間帯でやるのか?具体定に何を、どのくらい、どんなふうにやるのか?
脳を「すぐできる」ようにするための準備を話して終わることが大切です。
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