岩本美恵子×関口詩乃【対談】上手なコーチングとは?基準に沿って技術を高める意味

一般社団法人コーチングコミュニケーション協会会長の岩本美恵子と理事長の関口詩乃による対談・インタビューです。
ふたりの第一印象や、協会設立の経緯、協会立ち上げに込めた思いなどを対談形式でまとめました。
私たちのことを知っていただくきっかけにしていただけたら幸いです。

国際コーチ連盟の基準を大切にする理由

ーー「コーチング」をどのように考えていますか?

岩本美恵子 私たちが目指す「本物のコーチング」というのは、国際コーチ連盟が定める基準「コア・コンピテンシー」を大切にすることにあります。国際コーチ連盟というのは、コーチングを組織的に作ったといわれる世界的な団体のことです。私たちは国際コーチ連盟の「コア・コンピテンシー」に沿ったコーチングを提供しますが、それは決して型通りのコーチングをするということではなく、コーチングの元となるものが一致していたいという思いからきています。その基準を元に提供されるコーチングだからこそクライアント様が安心してコーチングを受けられるという環境を整えたいのです。そのために、国際コーチ連盟「コア・コンピテンシー」に沿った世界水準のコーチングを提供できるコーチを増やしていきたいと考えています。
私は普段、コーチを生業にされている方だけでなく、英語教室を運営されている方や音楽教室を運営されている方にも、国際コーチ連盟の「コア・コンピテンシー」を使ってコミュニケーションをお教えしていますが、「教育に携わっている人はコーチに限らずこの考え方が必要ですね!」というご感想を頂戴します。国際コーチ連盟「コア・コンピテンシー」は、教育関係の仕事をされる方、人事を担当される方など、人を育てる方にも取り入れていただける基準だと思います。

ーー「コア・コンピテンシー」はとても抽象度が高いですよね?

関口詩乃 国際コーチ連盟「コア・コンピテンシー」に書かれている内容は抽象度が高いものですが、その解釈や捉え方が私たち2人は近いですね。

岩本美恵子 そうですね、近いですね。国際コーチ連盟「コア・コンピテンシー」は、人によって解釈が全く違ってしまいます。そのため、私たちは定期的に解釈の擦り合わせをしています。

関口詩乃 「コア・コンピテンシー」についてもですが、私たちは常にコーチングの話をしていますね。国際コーチ連盟は、守秘義務や契約などを含む「プロコーチの倫理規定」が定められていて、その倫理規定に沿って「コア・コンピテンシー」というコーチの基礎的な能力水準も決められています。

岩本美恵子 こういった規定や基準が存在することすら知らないコーチも多いですよね。コーチングは自由に行うことができます。だからこそ、それなりに実証された成果として定められている国際コーチ連盟の規定や基準を私たちは重要視しています。

関口詩乃 私は、国際コーチ連盟の定めは国の法律みたいなものだと考えています。私たちは国際コーチ連盟に加盟して準拠すると決めているから守りますが、だからといってこの法律を全員が守る必要はないと思っています。ただ、私たちは国際コーチ連盟の「コア・コンピテンシー」に沿った行動ができたり、国際コーチ連盟の倫理規定を守ったりできるコーチでいたいと思っているだけのことです。

岩本美恵子 関口コーチの言うとおり「コア・コンピテンシー」を守ったコーチングができるといいよねと思っているだけなんですよね。例えばコーチングがうまい人を増やすといっても「うまいコーチング」の基準がないと目指せないけど、私たちが目指すのは「コア・コンピテンシー」に沿ったコーチングという、これに基づいて課題のフィードバックができます。そのため、感覚的なものでも、闇雲にコーチングの回数を増やすのでもなく、明確な基準に向けてコーチングを磨くことができます。

関口詩乃 「コア・コンピテンシー」は英語を和訳しているため日本は言葉の問題があって、これを現実にやる際に解釈が別れるため、そこを提示したいと思っています。

岩本美恵子 国際コーチ連盟「コア・コンピテンシー」を実現しようとしているコーチングと、知らないでコーチングをするのでは全く違ってくきますよね。それは私自身が実感していることなので、ひとりでも多くの方に「コア・コンピテンシー」を知ってもらいたいと思っています。

関口詩乃 国際コーチ連盟は「コア・コンピテンシー」を「核となる能力水準」と定義していますが、実際に読んでいただくと分かるとおり、スキルのことは後半部分だけなのです。書かれていることの大半は、コーチとしてどうあるべきかやコーチとクラインアントの関係性の築き方ついてなのです。

岩本美恵子 「信頼関係を築く」という項目があったら、末端の部分だけを捉えるとカタチに囚われてしまい、うまくいったりいかなかったりとコーチングにムラができてしまいますよね。「コア・コンピテンシー」には、そもそも信頼関係とは何か?何をすれば信頼関係が築けるのか?なぜ信頼関係を築くことがコーチングに必要なのか?が書かれているので取り組みやすいですよね。

関口詩乃 国際コーチ連盟の「コア・コンピテンシー」には「What」は書いてありますが、「どうやって」実現するかは書かれていないのです。私たち2人は「どうやって」の方向性が似ていますね。

岩本美恵子 今後やっていきたいことの中に、国際コーチ連盟「コア・コンピテンシー」を身近な生活と繋ぎ合わせて、分かりやすく取り入れやすいように、解釈・解説していきたいと思っています。コラムでも書いていきたいと思っているので楽しみに待っていてくださいね。

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